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ロンドンに着きました。飛行機が午後の三時半ごろロンドンの上空を通過、テームズ河が蛇行しながら
街中を走るのがよく分かります。飛行機の外に出て、息を大きく吸い、イギリスの匂いを鼻腔で感じると、「ああ、来たんだな」と急にイギリス仕様の自分が目を覚まし、英語もそれなりに口から出て来ます。ヒースロー空港から街中までの地下鉄での數十分間、スーツケースをそばに置いて座り、辺りを見回すと皆んな外人です(馬鹿げている程当たり前のことですが・・)、前でキスをしている東欧からのカップル、その横に無関心に前を向いて座るインド系の青年、僕の横でメールを打つブロンドの若い女性。そんな光景を何となく眺めながら自分がここに何をしに来たかを、やっと自覚する始末です。徐々に体が「仕入れモード」になります。こういうのは条件反射ならぬ、条件反応と言うのでしょうか。
三週間はそれなりに長い時間なので、最初は助走で行こうと思います。時にこのNewsのページで何か心に触れた光景などを掲載します。では、近いうちにまたこの項で。
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週末にエジンバラに行って来ました、ロンドンから電車で4時間半、何時もは北海の黒い海の色を車窓から眺めるのを楽しみにしていますが、今回は隣り合わせた50代位の女性と話しているうちにエジンバラに着きました。スコットランドからロンドンに出張で来ていたらしく、大学の事務局で働いている人でした。スコットランドと言えば、スコッチウイスキーが有名ですが、昔はシングルモルトのウイスキーは高価で、裕福な人だけがたまに飲むもので、庶民は大抵はビールかブレンドウイスキー(Blended Whisky)を飲んでいたそうです。エジンバラの駅に着き、タクシー乗り場まで歩きます。不思議なことに、「帰ってきた、ぞ!」と思うのです、何でか分かりませんが。自分の中で眠っていた「自分らしさ」が蘇るのが歩いている足取りの一歩一歩の中に感じられます。I love Edinburgh. なのです。
友人の家に一晩泊めてもらい、次の日友人がランチにカレーを作るのを、人参の皮を剥いて手伝いながら楽しくカレーを頂いて、友人と駅に行くと、何と!ロンドンに行く電車がもうなかったのです。補修工事のためでした。がーん、久しぶりに焦りました。結局飛行機でロンドンに帰りました。駅からバスセンター、そして空港まで友人が付いて来てくれました。二人でホット・チョコレートを空港で飲んで別れました。閉店間際のカフェのホット・チョコレートはぬるかったけど、美味しかったです、ホッとした後のホット・チョコレートでした。
ロンドンに夜の10時頃に着いて、地下鉄を乗り換えるのに歩いていると、地下道に何とBE OKINAWAと書かれた広告がありました。昔住んでいたこともあるので、ロンドンで沖縄の広告を見るなんて意外でとても嬉しかったです。こんな広告一枚で疲れは飛びますね。
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仕入れと友人宅の訪問を兼ねて、イギリス中部地方に一泊旅行の帰り、East Midlandの電車でロンドンに戻る時のこと。疲れてうとうとしながらも、ふと起きて車両にあるトイレに行き、便座の蓋の裏側に目をやると、何か書かれています(左の写真)。オレンジ色の字で「このトイレに以下のものを流さないで下さい」とあり、青字で書かれた部分を見ると、Nappies(オムツ)で始まる太字の部分は良いのですが、その下を見ると意外なものが「このトイレに流してはいけない」ものとして書かれています。使わなくなった電話、未払いの請求書、ダイレクトメール、 元カレ(カノ)のセーター、希望、夢、金魚。
電車のトイレの便座の蓋に書かれた注意書きでここまでユーモアのある遊びが出来て、それがどこかメッセージにもなり得ています。こういうところが流石のイギリスらしさです。イギリス人はどんな時にもユーモアを忘れませんし、日常の些細な会話でも一見ぶっきらぼうな顔付きのユーモアが植物の葉先から落ちる雫のごとく光ります。その「雫」が退屈な日常の暮らしにリズムを呼び、人と人を一瞬だけ繋げます。そう、ユーモアのある言葉はリズムがありますよね。イギリスにいると元気になるのは、このユーモアが呼び込むリズミカルな振動のお陰です。
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今回からは地下鉄Central LineにあるQueensway, Bayswater地区に滞在していますが、東京で例えると中央線沿いの、高円寺、阿佐ヶ谷に似ているかもしれません。何処と無く、いろんな人種が混じり合い混然としていて、少しだけ悲しみを帯びた生活感があり、適度に反体制、反社会的な匂いが感じられ、市井のの中に埋れた詩人がひっそりと人混みに紛れて細い体で猫背気味に歩いているような、そんな街です。数日前の小雨降る夕方も通りで雨に濡れながらコントラバスを暴れるようにかき鳴らす若者がいました。いい街です。僕はBond streetもCovent GardenもPiccaddillyも分不相応なので、この街に仕事の後、帰り着くとほっとします。まだたったの10日程しかいませんが、すでに愛着を覚え始めています。これからしばらくここが僕のイギリスでの巣になりそうです。
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昨日は仲の良いアイリッシュのディーラーとnorth London で待ち合わせて、Cambridge に行きアンティーク・ディーラーを訪ね、僕はそこで彼からアンティークを仕入れて、その後郊外に行き三人でパブ・ランチ。フィッシュ・アンド ・チップスを食べました。今回の旅で色んなところで食べましたが、上手にお店をを選べば、最近のフィッシュ・アンド・チップスはとてもとても美味しいです。昔のように魚の揚げたのとポテトとピーが同じ皿の中でぐちゃっと盛られてなく、品良く別々に盛られて出て来ます。この料理に関してはまた改めて書きます。その後また二人でnorth London に車で戻り、彼からもアンティークを買い、スヌーカーをしにある場所へ向かいました。Conservative Clubという場所で彼の友人たちとプレイしましたが、ビリヤードに比べてスヌーカー・テーブルの大きかったこと。それどころか、ビリヤードとスヌーカーが違うものであるとも知りませんでした。表側にはパブがあり、ケン・ローチの映画に出てきそうなちょっと荒っぽい雰囲気の白人数人が飲んでいます。ビールを注文しに、スヌーカー・テーブルのある部屋とパブの間に空いた小窓に行くと、ビールが出て来て、'Cheers,mate!' と一言。初めて会員制のスヌーカー・クラブに入りましたが、そこは「男の世界」でした。写真左上にある点数を数えるための木製のボードも殆どアンティークの古さ。大男に混じって小柄な僕はキューを持つ手がプルプル震えながらのプレイでしたが楽しかったです。しかし、この暗さがいいですね、写真では真っ暗で見えませんが右側にも後二つテーブルがあります。
その後みんなでアイリッシュの友人の家に行き、彼の家族と共に美味しいサーモンで夕食を囲み楽しみました。南アフリカ、ホンジュラス、イギリス、日本、様々な訛りの英語がテーブルを飛び交います。南アフリカ訛りの英語を耳にしたのは初めてでした。別れ際の握手の際、また一緒にプレイしようと言われたので、今度までに練習しとくよ、と適当なことを言い、Queenswayに着いたのは11時の少し前でした。
もう仕入れも終盤です。過ぎてみると速いです、あっという間。これから一番楽しい! パッキングが待っています。